過去に債務整理をしたけどもう一度できる?
借金の返済が困難になった債務者には「債務整理」を行う権利が法律で認められています。
しかし、一度の債務整理だけでは返済状況が改善されず、再び債務整理を行いたい債務者もいるでしょう。
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ただし、債務整理は貸金業者にとって大きな損害になり得る取引です。
何度も債務整理を認めてしまうと、貸金業者の損害は膨らんでしまいます。
この記事では、債務整理を2回以上行えるのかどうか、行えるならどのように手続きすればいいかを解説します。
そもそも債務整理とは何なの?借金が減額する理由
債務整理とは何を意味する言葉なのか、正しく理解しておきましょう。
債務整理には返済状況に応じてさまざまな種類があります。
まずは過払い金請求がおすすめで
債務整理とは、借金の返済状況を見直して完済に近づける手段です。
債務整理のなかには、借金そのものを全額免除してもらえる方法もありますが、社会生活への影響も少なくないので、まずは「過払い金請求」を目指すのがおすすめです。
過払い金請求とは、不当な利率によって払い続けていた返済額を、正当な利率で計算し直して返還を求める行為です。
利率は「利息制限法」という法律によって上限が定められていますが、利息制限法が改正される前には「グレーゾーン金利」で借入を行う債務者が続出していました。
2007年以前に多額の借入をした債務者なら、高確率で過払い金は発生しており、業者に請求可能です。
「任意整理」「個人再生」「自己破産」について
そのほか、債務整理の一種として「任意整理」が挙げられます。
任意整理では、借金が返しづらくなった場合、貸金業者との交渉によって返済可能な条件にまで残債を下げてもらいます。
ただし、任意整理はあくまで債務者と貸金業者間の取引であり、必ずしも業者が応じる義務はありません。
そこで、裁判所に残債の減額を求める方法が「個人再生」と「自己破産」です。
個人再生が大幅に残債を下げてもらい、長期にわたって返済していくシステムであるのに対し、自己破産では一切の返済義務を免除されます。
任意整理は繰り返せる?業者にはデメリットが多い
任意整理は業者にとってかなりの妥協案です。
そんな任意整理を繰り返し申請することは可能なのでしょうか。
任意整理は業者の了解があってこそ可能
個人再生や自己破産と比べて、債務者のダメージが少ないのは任意整理です。
債務整理を行うと、債務者は一定期間ローンを組めなくなったり、クレジットカードを作れなくなったりします。
任意整理はこうした影響が少なくて済むため、債務整理を行う際の優先度は高いと言えるでしょう。
ただし、任意整理は「貸金業者の了解あってこそ」だと忘れてはいけません。
契約時は「ちゃんと返します」と約束していた借金を「やはり無理なので減額してください」と頼むわけですから、業者にはデメリットだけしかない取引なのです。
任意整理はそもそも、絶対に成功するわけではないと覚えておきましょう。
再申請自体は可能だが受け入れられるかどうかは別
法律では、任意整理の回数に上限は設けられていません。
そのため、「前に任意整理をしたけど、やはり借金の返済が苦しい。
もう一度任意整理を申し込みたい」と考えるのは自由です。
また、実際に貸金業者へと再申請するのも法律違反にはなりません。
ただし、業者が受け入れてくれるかどうかは別問題です。
業者にとって、任意整理はかなりの妥協点です。
「借金を踏み倒されるくらいなら減額してでも完済してもらいたい」という想いで、業者は任意整理を認めています。
これ以上の損失を防ぐため、再申請を却下される可能性は高いでしょう。
ただし、一度任意整理を行った債務者が、別の業者相手に任意整理を申請するのは可能です。
個人再生や自己破産は再申請が認められるのか
個人再生や自己破産は任意整理以上に借金を免責してもらえる制度です。
これらの債務整理も繰り返し申請できるのでしょうか。
個人再生の再申請には注意が必要
個人再生も再申請する行為自体は認められています。
そのかわり、再申請を通すためにはいくつかの注意点があります。
まず「過去の申請と理由が異なっていること」です。
同じ借金に対し、同じ理由で個人再生を再申請しても裁判所は却下します。
違う業者からの借入や、前回とは違う理由で申請すれば認可される確率は高くなります。
次に「小規模個人再生」として申し込んでいた場合です。
仮に前回の個人再生で「給与所得等再生」「ハードシップ免責」などを選択していたとすれば、その後7年間は再申請ができません。
たとえ申請したとしても即座に却下されてしまうので気をつけましょう。
自己破産は理由が厳しく審査される
自己破産は借金が全面的に免責されるかわり、社会的なダメージも大きい債務整理です。
よほど大きな額の借金でない限りは「最後の手段」と言えるでしょう。
自己破産をすると、その後7年間は再申請ができません。
しかし、7年が経過して再び返済が困難な借金を背負ってしまったとしたら、自己破産がまた申請できるようになります。
そのかわり、1回目よりも裁判所の審査は厳しくなる傾向が見られます。
たとえば「賭け事に費やした」「浪費癖が治らなかった」などの理由であれば、裁判所は申請を却下するでしょう。
裁判所を納得させるだけの理由付けが肝心です。
過払い金請求は債務者が何度でもできる債務整理
過払い金請求は任意整理や個人再生、自己破産よりも再申請が許可される確率が高い債務整理です。
その理由を見ていきましょう。
過払い金請求は債務者に正当性がある
過払い金請求は過去に行っていたとしても、何度でも再申請できる債務整理です。
もちろん、多重債務に苦しんでいる人も同時に複数の貸金業者に対し、過払い金を請求可能です。
なぜなら、過払い金請求は業者よりも債務者に正当性が高い取引だからです。
過払い金が発生した原因は「業者が利息上限法を無視した利率で返済を請求し続けていたこと」にあります。
債務者からすると、払う必要のなかった利息に苦しめられていたわけであり、その分を返還してもらうのは当然の権利です。
業者によっては過払い金の返還に難色を示すケースもありますが、業者の言い訳に惑わされずに正しい金額を返してもらいましょう。
重要なのは正しい過払い金を算出すること
過払い金を返したがらない業者の言い訳として「請求された過払い金が間違っている」というものがあります。
過払い金の算出は債務者側が自主的に行わなければならず、しかも計算が間違っていると業者はなかなか取引に応じてくれません。
過払い金請求では、取引履歴を請求したうえで返済状況を確認し、グレーゾーン金利を正しい利率に当てはめ直しましょう。
そうやって正確な過払い金を割り出してこそ、業者は過払い金を返還してくれます。
なお「過払い金は払えませんが、今すぐ借金を帳消しにします」などの和解案を示してくる業者もいます。
たとえ一度和解案に応じたとしても、後から過払い金が発覚すれば遅れて請求可能です。
債務整理をするなら司法書士に頼むのがベスト
借金生活を劇的に改善させてくれる可能性がある債務整理ですが、自力で行うのは困難です。
頼れるプロフェッショナルに任せるのが安心です。
債務整理は自力で実現しにくい
債務整理を自力で行おうとしても、高い確率で却下されるか、期待以下の結果に終わってしまいます。
理由は「貸金業者との交渉が不利」だからです。
貸金業者は債務整理のダメージを抑えるためにさまざまな予防線を張り巡らせています。
一般人の知識では、貸金業者に対抗するのは非常に困難です。
また、過払い金請求の場合、過払い金の算出も慣れていないと正確に行えません。
過払い金をすみやかに算出できないと、そのあいだにも返済日がやって来ます。
最悪の場合、過払い金請求の時効日が訪れて、お金を業者から取り戻せなくなるのです。
このようなことから、債務整理は専門家に頼むのが無難です。
優秀な司法書士を見つけよう
債務整理の専門家として頼れる存在が司法書士や弁護士です。
司法書士は債務問題についての経験とノウハウをそなえており、貸金業者との交渉にも長けています。
複雑な過払い金の算出も司法書士に任せればミスなく終えられるでしょう。
司法書士を選ぶ際には「悪徳事務所」を避けることが肝心です。
ごくたまに、実力も伴わないのに多額の成功報酬を請求してくる司法書士がいます。
「知名度」「実績」「専門分野」などをリサーチして、自分が求める債務整理に強い司法書士を選びましょう。
無料相談を積極的に利用し、司法書士の人間性を見極めるのも効果的です。
条件付で債務整理は繰り返し申請できる!ミスのない手続きを
「一定期間を空ける」「理由を明確にする」などの条件はありますが、債務整理は過去に行った人でも繰り返し申請できます。
しかし、2回目以降は申請が通る基準は厳しくなるため、司法書士などの専門家を頼りましょう。
事務所選びのコツ
メリット、デメリットがあって結局のところ!!どう選べば?
(1)解決実績が多いこと
・過払い金問題に関する案件を受任した経験が豊富であり、かつ多くの解決実績がある
(2)無料法律相談を活用して相性の良い事務所を選ぶ
・ギクシャクした人間関係だと自分の意見を伝えにくく、手続きもスムーズに進みません
・人間的に相性がよいと感じた事務所に依頼するようにしましょう
色々検討課題を説明しましたが、「これで選ぶしかない」というのが結論です。 だって、あなたは、このサイトや他サイト閲覧して勉強して知識はあるのですから、最後は無料法律相談を活用して「直感で決める」です。
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